豆知識コラム

総絞りとは?振袖の技法と見分け方、逸品といわれる理由

コラム

振袖を見ていて、「総絞り」という言葉に出会ったことはありませんか👘

表面に小さな粒が並んだ、でこぼこした生地。
ほかの振袖とは手ざわりも見た目も違いますよね。
でも、何がそんなに特別なのかは、ちょっと分かりにくいところです。

総絞りの仕組みと、逸品といわれる理由、「絞り風」の振袖との見分け方をまとめました😊

総絞りとは:振袖全体を絞り染めで模様づけしたもの

総絞りとは、振袖の生地全体を、絞り染めという技法で模様づけしたものです。
袖から身頃、裾まで、一面に小さな粒のような凹凸が並んでいます✨

写真の振袖は、えどしるふの衣装ギャラリーにも載っている総絞りの一枚(RE405)です。
白と黒の粒で、椿や梅、松の模様が表されています。
遠くから見ると柄に見えて、近づくと一つひとつの粒が見えてくるんですよ😊

白と黒の総絞りで花模様を表した振袖に、黒地に金の菊の袋帯を合わせた全身

絞り染めの仕組み:布をくくって、染めて、ほどく

絞り染めは、布の一部を糸でくくってから染める技法です🌿
糸でくくった部分には染料が入りにくいので、染めたあとに糸をほどくと、くくった形がそのまま模様として残ります。

くくった部分は、糸をほどいたあとも小さく盛り上がったままになります。
これが、絞りの生地ならではの粒のような凹凸です。

絞りの技法はいくつもあって、京都の「京鹿の子絞」は国の伝統的工芸品にも指定されています😊くくり方や染め方の流れは、伝統工芸 青山スクエアの「京鹿の子絞」の紹介ページで詳しく紹介されています。

絞りにもいくつかの種類があります

絞り染めには、くくり方の違いでいくつもの種類があります。

よく知られているのが、鹿の子絞り(かのこしぼり)です🦌
くくった粒が子鹿の背中の斑点に似ていることから、この名前で呼ばれています。
細かな四角い粒が規則正しく並ぶ疋田絞り(ひったしぼり)も、振袖によく見られる絞りのひとつですよ✨

ほかにも、粒をひとつずつ間隔をあけてくくるもの、大きな面をまとめて染め分けるものなど、模様に合わせてくくり方を使い分けます😊
一枚の振袖の中で、複数の絞りを組み合わせていることもありますよ。
写真の振袖も、細かな粒の地に、白い花の部分は大きめの粒で表されています。

総絞りの生地の寄り。白と黒の小さな粒が並んで花の形を描いている

総絞りが「逸品」といわれる理由

一つひとつの粒が、人の手でくくられている

総絞りは、振袖一枚分の生地のすみずみまで、粒を一つずつくくっていきます。
気の遠くなるような手仕事で、仕上がるまでに長い時間がかかるといわれています。
この手間が、総絞りが逸品として大切にされてきた理由のひとつです。

立体的な凹凸が、光を受けて表情を変える

絞りの粒は、平らなプリントとは違って立体的です✨
光の当たり方や見る角度で、影の出方が少しずつ変わります。
写真に撮ると、同じ白でも明るいところと陰になったところが生まれて、奥行きのある仕上がりになりますよ。

手仕事だから、一枚ずつ表情が違う

粒は人の手でくくられるので、同じ図案をもとにしていても、粒の大きさや並び方にわずかな違いが生まれます。
機械で印刷した模様にはない、手仕事ならではのゆらぎですね😊
この小さな違いが、総絞りの振袖に一枚ずつ違う表情を与えています。

生地が体になじみ、ふんわりと見える

絞りの生地は、くくって染めたぶん、細かく縮んだ状態になっています。
そのため、平らな生地に比べて体の線に沿いやすく、着たときにふんわりとした丸みが出るといわれています。
着姿がやわらかく見えるのも、総絞りならではの魅力です💕

柄が控えめでも、生地そのものが主役になる

総絞りは、生地の質感そのものに存在感があります。
派手な色を使わなくても、白と黒のような落ち着いた配色で十分に華やかに見えるんですよ😊

総絞りの振袖の後ろ姿。黒と金の袋帯を合わせ、袖や裾にも絞りの粒で模様が描かれている

本物の総絞りと「絞り風」の見分け方

振袖には、総絞りのほかに、絞りのような模様を印刷や別の方法で表した「絞り風」のものもあります👀えどしるふのギャラリーでも、たとえばRE336は「絞り風」と表記しています。
どちらが良い悪いではなく、風合いと価格の考え方が違うものです。

見分けるときは、次の点を見てみてください。

・生地の表面を指でなでると、一つひとつの粒が立体的に盛り上がっているか
・袖や裾の端まで、同じように粒が並んでいるか
・光を斜めから当てたとき、粒の一つひとつに小さな影ができるか

絞り風の振袖は、表面が平らで、柄として粒が描かれています。
写真では分かりにくくても、実物に触れると違いがはっきりしますよ。

振袖を選ぶときは、気になった一枚が総絞りか絞り風かを、遠慮なくスタッフに聞いてくださいね😊
試着のときに袖の内側や裾の裏側を見ると、くくった跡の粒がよく分かります。
風合いの違いを知ったうえで選ぶと、納得して決められますよ。

えどしるふで見られる総絞りの振袖

えどしるふの衣装ギャラリーにも、総絞りの振袖が載っています👘

白と黒に咲く花々の総絞り(RE405)は、モノトーンの花のデザインが印象的な一枚です🖤ギャラリーでは、個性派ヴィンテージスタイルとして紹介しています。

黒白モノトーンの総絞り(RE635)は、黒と白に赤や金の差し色をあしらった一枚です。
「かっこいい」と「伝統美」の両方を大切にしたい方に向けた振袖として紹介しています。

どちらも白と黒を主役にした総絞りで、帯や小物の色しだいで、クールにも華やかにも寄せられます🖤この記事の写真では、RE405に黒地に金の菊を織り出した袋帯と、金の帯締めを合わせています。
落ち着いたモノトーンの生地に金が入ると、粒の陰影がいっそう引き立ちますね✨

えどしるふでは同じ色柄の振袖を扱っていないので、総絞りを選んでも、成人式で友達と同じ振袖になることはありません😊

総絞り振袖の帯や小物の合わせ方は、コラム総絞り振袖の着こなし方にまとめています。

総絞りの振袖を着て、緑の屏風の前に座るモデル

お母様へ:総絞りの振袖を大切に扱うために

総絞りの粒は、強く押しつぶすと平らになってしまうことがあります。
着たあとや保管のときは、上に重いものを載せないようにしてくださいね。
ふっくらした粒の風合いを守るためです。

たたむときや持ち運ぶときも、粒をつぶさないよう、ほかの荷物の下に入れないようにすると安心です😊

長くしまっておくときは、たとう紙に包んで、湿気の少ない場所に平らに置いてください🌿
年に一度ほど、晴れた乾いた日に広げて風を通すと、湿気やにおいがこもりにくくなります。
絞りの粒は強い熱にも弱いので、しわが気になっても、ご家庭でアイロンをかけるのは避けてくださいね。

お母様やご親族の振袖に総絞りがあるなら、ママ振袖として着ることもできますよ💕えどしるふでは持ち込みの振袖の寸法チェックを無料で行っていて、小物だけを今風に替えるアレンジもご相談いただけます。
詳しくはママ振袖プランのページをご覧ください。

総絞りの振袖について、よくある質問

総絞りの振袖は、成人式のほかにも着られますか?

振袖は未婚の女性の第一礼装なので、成人式のほかに、結婚式にお呼ばれしたときや、卒業式、お正月の集まりなどにも着られます🌸えどしるふの振袖レンタルプランには、2回目以降のレンタルが10年間無料になる特典もあります(ご成約金額15万円・税込以上の方が対象。
クリーニング代・諸手数料は別途)。

総絞りの振袖は重くないですか?

生地の重さは振袖によって違います。
見た目の厚みに比べて軽く感じるという人もいますが、感じ方は人それぞれです😊
試着のときに実際に羽織って、長く着ていて疲れないかを確かめてみてくださいね。

雨の日に総絞りを着ても大丈夫ですか?

絞りの生地は、水に濡れると粒の形が崩れることがあります☔️
雨や雪の日は、雨コートを羽織るなどして、できるだけ濡らさないようにすると安心です。
濡れてしまったときは、こすらずに乾いた布で軽く押さえてくださいね。

総絞りの手ざわりは、実物に触れて確かめてください

総絞りの魅力は、写真だけでは半分しか伝わりません✨
粒の手ざわりや、光を受けたときの表情は、実物に触れてはじめて分かります。

気になる方は、試着のときに総絞りの振袖も見たいとお伝えください。
絞り風の振袖と並べて触り比べると、違いがよく分かります。
来店予約はこちらからどうぞ。
土日祝は混み合うため、1週間以上前のご予約をおすすめしています。
家でゆっくり見たい方には、カタログ請求もご用意しています。

振袖選びは、お気軽にご相談ください

姫路本店 079-223-1117 加古川店 079-426-0588
(10:00〜19:00・水曜定休)