豆知識コラム

辻が花振袖とは?絞りと描き絵がつくる、やわらかな古典柄の魅力と選び方

振袖を探していると、「辻が花(つじがはな)」という言葉を見かけることがありますよね👘
どこか上品で、落ち着いた雰囲気の振袖に使われることの多い名前です。

辻が花は、室町時代から安土桃山時代に栄えた染めの呼び名です。
辻が花振袖の特徴と歴史、成人式で着るときの選び方をまとめました🌸

辻が花振袖とは:絞り染めに、描き絵を重ねた振袖

辻が花振袖とは、絞り染めを中心に、筆で模様を描き足す「描き絵」などを組み合わせた、辻が花の染めの雰囲気をもつ振袖のことです。

絞り染めは、生地の一部を糸で縫ったりくくったりして、その部分に染料が入らないようにする染め方です。
辻が花では、絞りで染め分けた模様の上に、墨などで花や葉の輪郭を描いたり、金や銀の箔をのせたりして、細やかな絵柄に仕上げます。

染める前の白い布を、糸で縫って引き締め、絞りの模様をつくっている手元

写真はイメージです。

絞りならではの少しにじんだ輪郭と、筆で描いた繊細な線。
この二つが重なって、辻が花らしい、やわらかく奥行きのある模様が生まれます✨

淡いピンクに白や銀の花が入った古典柄の振袖に、金の袋帯を合わせた上半身

辻が花の歴史:室町から桃山時代に栄えた染め

室町から安土桃山時代の衣装に見られる

辻が花は、室町時代から安土桃山時代の衣装に見られる染めです。
国の文化財を紹介するサイト「e国宝」では、永禄九年(1566年)に仕立てられたとされる小袖が紹介されています。
肩と裾を縫い締め絞りで紅に染め分け、白く染め残した部分に草花や鳥を描いた一枚です(e国宝のページ)。

武将ゆかりの衣装にも残っている

東京国立博物館には、辻が花染の胴服(羽織のような上着)が重要文化財として残っています。
銀杏の葉と雪輪の模様を辻が花染にし、葉脈を描き、箔を置いた一枚で、徳川家康から拝領したものと伝えられています(文化遺産オンライン)。

今の振袖に受け継がれているもの

こうした時代の衣装に見られる、絞りと描き絵を重ねた表現は、今の振袖のデザインにも受け継がれています😊今の振袖で「辻が花」と呼ばれるものは、この時代の染めの雰囲気を取り入れた柄と考えると分かりやすくなります。
昔の技法に近い手仕事のものもあれば、プリントで辻が花風の模様を表したものもあり、作り方は一つではありません。

辻が花振袖の特徴:やわらかな輪郭と、落ち着いた色合い

模様の輪郭が、ふんわりにじむ

辻が花振袖のいちばんの特徴は、模様の輪郭のやわらかさです🌿
絞りで染め分けた部分は、境目がくっきりした線ではなく、少しにじんだように見えます。
そこに筆の細い線が加わって、やさしさと繊細さが同居した模様になります。

黒地に白く絞り染めで花を表した振袖の生地のアップ

写真は、黒地に白い花を絞りで表した振袖の生地です。
この振袖は辻が花ではありませんが、細かな絞りの粒で花の形を表し、花の中心に細い線の模様が入っています。
絞りと線を組み合わせると、こんなふうに表情が出るんですね😊

花や草木のモチーフが多い

辻が花の模様には、花や葉、草木を描いたものが多く見られます🌸
大きな花を一面に散らすよりも、花と葉を組み合わせて、余白を生かした柄が多いのも特徴です。

色合いは、くすみや淡さのある落ち着いた色

辻が花振袖には、はっきりした原色よりも、少しくすんだ色や淡い色が多く使われます。
深い緑や藤色、落ち着いた赤、淡いピンクなど、上品で大人っぽい色が中心ですよ💜

絞りの振袖か、絞り風の柄かは、さわって確かめる

辻が花振袖と呼ばれるものの中には、本当に絞りで染めたものと、絞りのような模様を染めやプリントで表したものがあります。
見分けたいときは、生地にそっとふれてみてくださいね👀絞りで染めた生地には、糸でくくった跡の細かな凹凸が残っています。
絞り風の柄は、見た目は似ていても、表面は平らです。

どちらが良い悪いではありません。
絞りの振袖は立体感と手仕事の味わいが、絞り風の振袖は軽さや扱いやすさが魅力です。
試着のときにスタッフに聞いてみてくださいね😊

辻が花振袖は、こんな人におすすめです

上品で、大人っぽい振袖を着たい人

辻が花振袖は、華やかさの中に落ち着きがある振袖です😊
成人式で「かわいい」より「きれい」「上品」と言われたい人にぴったりですよ。

流行に左右されない振袖を選びたい人

辻が花は、長い歴史をもつ模様です。
その年の流行とは別のところにある柄なので、何年たって写真を見返しても、古さを感じにくいんです✨

成人式の写真は、本人はもちろん、ご家族も何度も見返すものですよね📷
落ち着いた色の辻が花振袖は、祖父母の世代にも「きれいな振袖だね」と喜んでもらいやすく、家族写真にもなじみます。

絞りの風合いが好きな人

絞りの生地は、表面に細かな凹凸があって、光の当たり方で表情が変わります。
絞りの振袖が好きな人なら、辻が花振袖もきっと気に入るはずです😊絞りの技法について詳しく知りたい方は、コラム総絞りの振袖とはもご覧ください。

成人式で辻が花振袖を着るときの、帯と小物の合わせ方

帯は金や銀で、華やかさを足す

辻が花振袖は色合いが落ち着いているぶん、帯で華やかさを足すと成人式らしい装いになります✨
金や銀の袋帯を合わせると、振袖のやわらかさを生かしたまま、晴れの日らしい明るさが加わりますよ。

淡いピンクの古典柄の振袖に、金の袋帯と黄緑の重ね衿を合わせた全身

写真の振袖は、淡いピンクに白や銀の花が入った古典柄です。
辻が花ではありませんが、淡い色の振袖に金の袋帯を合わせると、全体が明るく華やかにまとまりますね。
衿元の黄緑の重ね衿が、やさしい色の中にほどよいアクセントになっています🌿

小物は、振袖の中の色から選ぶ

帯揚げや帯締め、重ね衿は、振袖の模様に使われている色から一色選ぶとまとまりやすいですよ😊
辻が花振袖の落ち着いた色に合わせて、小物もくすみのある色にすると、大人っぽい雰囲気に仕上がります。

反対に、あえてはっきりした色の小物を一か所だけ入れると、ぐっと若々しくなります🎀
どちらにするかは、試着のときに小物を当てながら決めるのがおすすめです。

草履とバッグは、振袖の地色に近い淡い色か、帯に合わせた金や銀を選ぶと、足元と手元まで上品にまとまります。
半衿に刺繍の入ったものを選ぶと、顔まわりにさりげない華やかさが出ますよ😊

髪飾りとメイクは、控えめな華やかさで

辻が花振袖には、大きな髪飾りをたくさんつけるよりも、振袖の色になじむ髪飾りが似合います🌸
メイクも、振袖のやわらかさに合わせて、色をのせすぎないほうが上品です。
髪型は、低めの位置でまとめたアップスタイルにすると、落ち着いた雰囲気によく合いますよ。

辻が花振袖と、ほかの古典柄との違い

振袖の古典柄には、辻が花のほかにも、友禅染や刺繍を生かしたものなど、いろいろな種類があります。
友禅染の古典柄は、くっきりした輪郭と鮮やかな色が特徴で、成人式の定番らしい華やかさがあります。

辻が花は、それに比べると輪郭がやわらかく、色も落ち着いています。
「古典柄が好きだけれど、定番の赤や黒とは違う雰囲気にしたい」という人にぴったりですよ😊

白地に淡いピンクの裾ぼかしと花の柄が入った振袖の全身

淡い色の古典柄にも、辻が花とは違う魅力があります💕
写真は、白地に淡いピンクの裾ぼかしと花の柄が入った振袖です。
昔の着物の雰囲気が好きな方は、コラムヴィンテージ振袖とは?も参考にしてください。

辻が花振袖を選ぶなら、実物の風合いを見てください

辻が花振袖の魅力は、絞りの凹凸や色のにじみといった、写真では伝わりにくいところにあります。
選ぶときは、ぜひ実物を見て、光の当たり方で変わる表情を確かめてみてくださいね✨

来店の前に、えどしるふの衣装ギャラリーで古典柄の振袖を見ておくと、好みのイメージがつかみやすくなります😊
気になる振袖の番号を控えておくと、試着までがスムーズですよ。

えどしるふのレンタルは、700点以上の振袖から選べます。
同じ色柄の振袖は扱っていないので、成人式で友達と同じ振袖になることもありません。
料金は振袖レンタルプランのページをご覧ください。
辻が花の振袖を試着してみたい方は、来店予約のときにお伝えください。

成人式の日程は、市町によって違います。
2027年は、姫路市は1月11日(月・祝)、加古川市は1月10日(日)、高砂市は1月11日(月・祝)に開かれる予定です。
たつの市の日程は、決まり次第お住まいの市の案内でお知らせされます。
くわしくは姫路市加古川市高砂市の案内をご覧ください。

来店予約はこちらからどうぞ🌸
土日祝は混み合うため、1週間以上前のご予約をおすすめしています。
おうちでゆっくり見たい方には、カタログ請求もご用意していますよ😊

振袖選びは、お気軽にご相談ください

姫路本店 079-223-1117 加古川店 079-426-0588
(10:00〜19:00・水曜定休)